どうでも良くはない、大事な話★レッスン編.

2026/06/18

楽器奏者、特にアドリブを目指すも
のにとって音感は、第一に必要な感
覚。スポーツ選手の、走る、飛ぶ、
投げるなどの基本技能にあたる。

紛らわしいのは、楽譜が読める能力
とこの音感は何の関係もないことだ。
楽譜が上手に読めて、楽器の扱いも
うまく、一見上手に見えても、音を
聞いて当てる能力や、メロディを記
憶して演奏する能力や、違う調に移
動して演奏する能力、コード進行を
認識してその音を演奏する能力は、
素質のある人が努力して獲得できる
力なのだ。

Sさんは、有名商社勤務で世界を相
手に商売をする根っからのビジネス
マンだ。独学では進歩がないからと
僕の門下で習って3年目になろうと
していた。

3年という時間だけは経ったが、楽
器の扱いはそれなりにうまくなって
楽譜も読めるのだが音感が一向に向
上しない。

Sさん、本当にやる気ありますか?
音感をよくするには、移動読みをす
るんだよ、音感トレーニングするん
だよ。

2年前も、1年前も、今年こそ移動読
みをマスターしてうまくなりますと
宣言していたよね?忘れてしまった
の?

先生、実はそれらはリップサービス
でした。そういえば先生が喜ぶと思
って、心の中では固定読みを続けて
いました・・・。

まんまと生徒に何年間も騙されて、
辛抱強く移動読みのレッスンをして
いた僕は、自分の不明を恥じた。以
来、移動読みは、選択制度にし、強
要はしないことにしたのだった。
日本語ネイティブや中国語ネイティ
ブに今日から英語だけで生活しよう
といっているような根本の問題なの
で、どうしてもやりたくない人や適
性のない人には、拷問になってしま
うようだ。

音感は感覚なので、色盲の人に、い
くら赤色って鮮やかで、青はすっき
りしていてと説明しても永遠に理解
できないように、感覚がない人には
教えても無駄ということを悟ったの
だった。

写真は、数年前の生徒数が最高に多
かったころの菊地道場発表会の写真。