●コード感を付けたい

2024/10/01

さて、音楽を演奏、創作、編曲する皆さん、
アドリブが上手くなりたい皆さんにとって
究極の願いは、洗練されたコード感覚を身
に着けたいということなのでは無い
だろうか?

僕の人生で音楽を学びながらその世界観を
発展させてきた流れを本にしてみたので、
興味のある方は覗いてみてください。

数十年前までは、西洋クラシック音楽が、
高尚な音楽で、それ以外の世界に残っている
民俗音楽、日本の雅楽、民謡、小唄端唄、
都都逸、中国の音楽、ガムラン、インドの音楽、
中近東の音楽、アフリカのピグミー族の音楽、
南米のサンバや、それ以外の音楽や舞踏・・
これらは低俗な音楽と見なされていたの
だった。

日本で音楽大学を出ると、オペラ歌手か
歌謡曲歌手になるしかなかったのだった。

淡谷のり子さんは、演歌は低俗な音楽なの
で、演歌撲滅運動をやっていたそうだ。

高尚とされるクラシック音楽はどうやって
発達したのか興味があり、調べてみると
どの国でも、音楽が使われるのは、宗教
とダンスである。

最近、お世話になっているジャズクラブ
のオーナーのご葬儀に教会での葬式に
参列した。オルガンによる讃美歌の演奏
が随所にあり、神聖で荘厳な雰囲気のうち
に故人をお見送りした。

思い出すのは3回目のニューヨーク訪問時
に、バブチストの教会を見学する機会が
あった。白人や日本人の教会と違い、
そこで流れる音楽はゴスペルであり、
R&Bなので、マライアキャリー、アレサ
フランクリン、チャカカーン、日本で
活躍するフィリピン出身のマリアエバ
さんなども子供のころからこういう環境
で歌い続けてあの偉大な才能が花開いて
いったのだなと思う。

さてグレゴリオ聖歌の時代たぶん15,16
世紀の西洋の教会では、二人のお坊さんが、
聖歌をある場所違う音程で歌ってみたら、
えも言われぬ、いい感じになってそれが
ハーモニーの発見になったという。

実はハーモニーとは、倍音列と言って、
ある振動数の、2倍、3倍,4倍,5倍,6倍,
7倍,8倍の周波数の音が鳴っている現象
のことで、倍数の波は、きれいに波が
一致してゆくので、聞いていて気持ち
がよく、これは人間だけではなく、
牝牛は乳の出が良くなり、植物は成長
が良くなるので、生き物には共通の
感覚なのである。

西洋白人は、主にアングロサクソン、
およびラテン系の人たちの論理理数系
の才能のある人たちが、和声(には)
重力的性質があってそれを利用して
音の世界のストーリーを組み立てること
が可能なのに気が付いた。

前述のように、世界にはいろいろな音楽
が存在していたが、その要素は、
メロディ、リズム、音色などであり、
ハーモニーの組み立てでストーリー性
を追求しだしたのは、西洋クラシック
音楽だけだった。

バロック音楽から、バッハ、モーツァ
ルトの古典派を経て、ベートーベン、
リスト、シューマンなどロマン派から、
ドビュッシー、ワーグナー、リムスキー
コルサコフ、そして現代、ストラビン
スキー、バルトーク、メシアン、ガー
シュイン、etc。

アメリカは、元は西洋人の欧州の落ち
こぼれの皆さんが国を作り、そこに
黒人の奴隷が大量に入ってきたので、
音楽文化の混交が起こり、クラシック音
楽とアフリカ的要素が混じり合って、
ブルースやジャズ、そしてロックが生ま
れたといわれている。

西洋では、実は、音楽を作る人は作曲家、
演奏する人は楽譜を忠実に再現する人、
演奏家であり、演奏家は、忠実に楽譜を
演奏できれば良かった。

ブルースやジャズが基本になって現代の
ポピュラー音楽が発展してきたのだが、
実は、ラジオテレビ、レコード、CD,また
現代の配信やYouTubeなどで見られる
ように、昔は生演奏しかなかった音楽
が、記録され、商業的に商品として売
られ、大ヒットすると大金が得られ、
演者は大スターとしてもてはやされる、
これは電気、通信の技術の発展と同期
してきたのが分かるだろう。

ギターやピアノで手っ取り早く和音が
弾けるように発明されたのがコード
ネームというやり方。Am,Dm,G7・・
というあれです。

ジャズ屋、ロック屋はこのコードを理解
すると演奏やアドリブに役立つので
コードを弾いてコード感覚を付けるのが
いいのだ。コード感覚とは、音の世界の
重力を感じることと言っていいだろう。

これは誰にでも備わっている能力で、
動物にも植物にもそれを感じる力が
あるのは前述のとおり。

ただ音楽にかかわる人は、それを数学
的に、論理的に理解し説明できるよう
になるといい。

小学生でもわかるように説明すると、

ドミソ(Tonic)・・・自宅

ファラド(Sub dominant)・・おばあ
ちゃんの家(ほっとできる)

ソシレファ(Dominant)・・会社や
学校で、緊張感の高い場所。なぜなら
仕事や勉強をするから。

ソはドの5度上にあり、ファはドの
5度下にある。5度圏と言って、
コード理論の基礎理論である。

これを動画で説明してみた。詳しく
習いたい方は、僕の方へお問い合わ
せください。