昨夜の蒲田テラスドルチェでの演奏。新加入の田代
卓(たかし)君は、大張りきりの演奏、ギタリストの
都丸とはもう数年の付き合いになり、ソロのストー
リー展開など昔と段違いの構成力と、説得力を発揮
している。
また、ジャズ、R&B,popsとジャンルを超える僕の
レパートリーにも違和感なく対応力もあり素晴らしい。
堅実なサポートの吉田敦(おさむ)君のピアノも素晴
らしく、のびのびと演奏できた。
九州から娘さんを訪ねてきたご婦人とその娘さんは
熱心に聞いてくれていた。少しお話しすると、ご主人の
手術のお見舞いの帰りにたまたま立ち寄ったとのこと。
見ているとスイーツのメニューから料理のメニューまで
フルコースで注文してお店の売り上げに貢献したほか、
僕のCDまで購入していただいた。
博多でお菓子のお店を経営する方との事。
演奏が終わると、素晴らしく幸せでしたと、メンバー全員に
ご祝儀まで頂き、帰宅してから神棚に上げさせていた
だいた。
芸人や職人にご祝儀をあげる習慣は関西には根強く、
20年近く関西へ毎月通っている身にはよく体験する
素晴らしい文化である。
芸能界でも長らく働いた経験のある音楽家である僕
には、たくさんお金がいただける仕事やおいしい食事
が頂ける仕事がいい仕事として記憶に残る、いわば
拝金主義的価値観がどうしても付きまとうが、
このご祝儀という文化は、それよりも次元の高い
価値観であり音楽を演奏するものにとっては、
砂漠のオアシスのように嬉しいものである。
最近、演奏の感想で、
★とても贅沢な時間を過ごしましたとか、
★幸せでした・・との感想をいただくことが多い。
すべての仕事は世の中に必要であり、人の幸せを
願って行われていると思うが、食料や、住居でも
なく、交通手段でもなく、単なる音を出して聞かせて
人を幸せにする仕事って音楽以外に思いつかないの
で、やはり天職というか僕は選んでこの道を追求して
きてとても良かったと思うのである。
話は変わり、例えば人間には大きさというものが
あって、それは身長体重ということではなく、その人
の信用。
明日までに1億円用意してくれと言われても、信用の
ある人は造作なく用意するだろうし、僕の場合は、
今回の引っ越しであるきっかけで強制的に自分の
信用サイズを大きくするチャンスがあった。
いいえいいえ、自分のそんな力は・・と無意識に
思っていた僕も強制的に信用サイズを大きくして
みたら、結果的に二人の熱心な生徒さんが増えて
しまった。
しかもその一人はボーカル志望のかたで、かねて
から、サックス・フルート以外の音楽分野、音楽理論、
作編曲や、伴奏ピアノ、ボーカルの生徒を増やしたい
と思っていていたところ、その通りになっているので、
面白い展開としか言いようがない。
サックスやフルートの演奏は、楽器を使った歌であり、
声楽であり、元妻も元彼女も歌い手であり、多くの
歌い手と仕事してきた僕は、歌い手からも多くのことを
学んできた。
その経験内容で、今度は歌い手を育てる仕事になった
のはやはり面白くやりがいのあるものになるだろう。
菊地康正の音楽家コーチングのページ
すべてに感謝してこのまま進んでいこうと思っている
次第。さて今日は市川h.s.trash でのライブも楽しみで
ある。海外からのお客様とお会いするのも楽しみで
ある。
写真は、引っ越しも落ち着きつつあり、ようやく普段
の料理もできるようになってきて作った朝食である。