彼は、昔、僕のサックスレッスンを数年受け
て、その後中断、18年ぶりに3年前にレッス
ン再開。
以前はアルトだったが、今回はテナーに
興味を持ち、楽器も購入。渋谷の池辺楽器
ウインドプロスで、以前から目を付けて
いたベトナム製サックス、シャトウを
推薦、これが性能、コスパがなかなか
バランスのよい楽器。本人も気に入って
いるようだ。
世界旅行が趣味、空手マンでもあるN
くん、地道な練習やビッグバンドへの
参加などの経験が積み上がって、
かなりの上達が見られて、とても嬉しい
レッスンの日。
トドメは、拙著Play the tenor sax
2のAll of me のソロが好きだという。
このソロが吹きたくてテナーを買った
のだという。
スインクガールズやつい最近では、
ブルージャイアントなどのサックス
の映画や、メンバーにサックスがいる
ロックバンドが人気が出ると、一気
にサックスに興味を持ったり、始める
人は多いのだが、僕の教本のファン
が、そのために楽器を買うと聞くの
はとても嬉しいこと。
ジャズのアドリブは、それこそプロ
レベルは技術的に難しいので、初心
者でも、それなりに練習すれば楽し
めるように作ってあるので、僕の
教本のソロは、その通り吹いている
だけで、まるでジャズのアドリブ
してる気分にさせてくれるとは、
いろいろな人から聞く言葉。
楽しめると定評になっているの
が有り難い。
してやったり、作者としては
嬉しい感想。早く、電子書籍
にしなくては。
彼は先日の千葉みなとクリッパー
も聞きにきてくれているので、
その感想も面白かった。
菊地先生のサックスの演奏が、
まるで、普段の会話のように、
言葉を喋っているように聞こえ
て驚いた。長年経験を積むと
その境地に行くのですね?
なるほど、音自体で、フレーズ
の組み立てで、リズムの乗りで、
語るように演奏しているつもり
だけど、本当に語っているよう
に聞こえるのだと嬉しくなる。
あのデカい音で10曲以上楽々
と吹く体力に驚いたとのこと。
僕の解説は、出るところと、
引くところ、大きい音と小さい
音(体力的に手抜きと言うか楽
にするところ)を交互に配置して、
つまり必要以外のところは、
楽に吹くので、全く疲れないし、
もう一晩分だって吹けるんだよ。
年代は同じでも、生徒の進歩は、
ひさびさに会う息子が驚くほど大
人になっているのを見るのに近い
ものがある。
もちろん本人の努力も素晴らし
いが、その方向付け、誘導、
指導、刺激の仕方が正しかった
ことを確認出来るのが嬉しい
ことなのだ。