神楽坂にホームスタジオを持つWao田中さん
から、遊びに来ませんかというオファーを
貰った。この年になると、友達からのお誘い
は、即行動するのが吉と心得ているので、
午後からテナーサックスNさん五反田の
レッスンの後、神楽坂へ向かう。
前回のサックスマシーンズライブ、赤坂Bb
では、現在のテナー生徒さん3名(20代、
50代、70代)も勢ぞろいで聞きに来て
くれたのは、とても嬉しかった。
その内の一人のNさんは、僕のライブ活動
の支援者でもある。
Wao田中さんは、ネット上では以前から間
接的な共通の知り合いもありやり取りも
あったが、直接お話しすると、なんと僕
の処女出版作、Play the sax(中央アート出版)
の出版記念パーティに、河合楽器の関係者
として出席していたとのこと。
35年くらい前の話。
その後、僕は7冊のサックス教本CDブック
を出版して、教室業務、通信講座と教育系
の仕事が忙しくなっていったのだった。
また河合楽器は、ドイツのサックスメーカー
カイルベルスの代理店でもあり、僕は個人的
にカイルベルスのサックスが好きで15年
以上愛用していたのだった。
Wao田中さんはもともとトランペット奏者、
講師として活躍されていたのと、自宅を
改装して、リハーサル録音録画編集の
できるスタジオを経営されている。
そこに出入りしている共通の知り合い
から、僕のことも話題に出たらしい。
いろいろなよもやま話をしていたら、
国際情勢や歴史の話になりお互い熱く
語っていたのだが、せっかくだから
このスタジオで、1曲録音しませんか
というので、スタンダードナンバーの
Night and day を1発取りで録音録画
編集してもらった。早速の編集も仕上
がり、Wao channel に初登場させて
もらった次第。
さてここからは、この演奏を、自己
分析編。
年とともに演奏が僕の師匠松本英彦
に似てくるのは、有難い音楽遺伝子
DNAを頂いているから。
実の親子ではないが、師弟の音楽の
遺伝は否定しがたいものがある。
鏡を見て、年とともに、自分の父の
面影を感じるようなもの。だけど、
それに加えて、築き上げた膨大な
自分独自のテイストもまぎれもなく
感じる。
アマチュアの悩みは、楽器もある
程度マスターした、基礎練習も
した、フレーズもたくさん仕入れて
並べることができる、どうしたら
かっこよくリズムに乗れるのだろう
ということだろう。同じテーマに僕
も悩んでいた気がする。
またさらに探求中でもある。
リズムセクションが、気持ちいいビ
ートを刻むとき、メロディーはいろ
いろなフレーズを吹く。
4分音符、8分音符、16分音符、3連分
音符、などでフレージングすると、
うまくはまるように吹くのは至難なの
である。
また方言を語るように、ニュアンス
を付けようと、アクセントを付けよう
とすると、さらにタイミングは伸び
たり縮んだりするものなのである。
また、リズムセクションに対して、
ジャストに近く乗るのか、ビハインド
に、レイドバックして乗るのかも、
演奏の成否の鍵になる。リズムセク
ションがスイングしてくれないと、
自分が8分音符ばかり吹いてリズム
を出す羽目に陥ることも。
そういう耳で聞くと、この演奏は
フレーズごとにかなり訛って吹いてる
なという印象、音楽が破綻しない程度
に(笑)。
皆さんはどういう印象を持ちまし
たか?
そうやって分析的に聞かないで、
ただ気持ちよく聞けましたという
感想もとても嬉しいのだが。
自分的には、師匠松本英彦や、スタン
・ゲッツ、ジョーヘンダーソンの到達
した境地を目指して、マイケルブレッ
カーや、ジョシュアレッドマンなど、
世界のトップのサックス奏者たちの
才能を参考にさらに進んでいきたい
と考えています。
さて、4月のKOSEライブは、4/4赤坂、
4/6蒲田と続きます。是非チェック
してください。
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Night and day Kose Kikuchi ts