弟子のテナーサックスの松尾愛さんの
成長ぶりが、素晴らしく、頼もしく、
嬉しい。
気が付くと、僕をゲストに呼んで、
プロであるメンバーで、周りを固めて
2テナーで競演するライブを年に2回、
始めてもう5年になる。
レッスンで学び、師匠と本番を踏み
続ける。
僕も、松本先生との共演を思い出す。
僕も松本先生に習って、良き師で
ありたい。
習うことは真似ること、
そして吸収すること。
最後は自分なりに工夫する事。
愛さんは、僕とは、全くルーツも
現在のスタイルも違うが、音楽に対
する姿勢、感動の作り上げ方が、
だんだん良いところを吸収して、
染み込んで行っている気がするのだ。
さて、最近の自分の気付きを
シェアしよう。
なぜ、世界的なビッグネームは、
ビッグネームなのか?と考えて
いたら、はたと気がついた。
世間が全く認めていない段階から、
まず自分が自分の才能、自分と
いう存在、自分の音楽のランク
付けを世界のビッグネームの
レベルに設定しているからだと。
謙虚や、謙譲の美徳は日本人の
美しい文化だが、それは他人に
対してやればよろしい。
自分に対しては、正確に今いる
地点を知り、必要な修行は、
もちろん必要だが、決して行き
すぎた謙遜、つまり低評価はして
はいけない。
実力がないのに、自惚れるのは
最悪だが、
夥しい時間をかけて磨き上げて
きた自分の芸、自分の実力に
見合った自信、自分に対する
深い愛情を持とう。
最愛の恋人を優しくエスコート
するように、自分の音楽、
芸、実力を尊敬し、さらに深い
愛を掛けてあげよう。
人類全体の財産である自分の
才能をさらに豊かに成長させて、
人類全体の心を豊かにしてゆく
ことに貢献するのだ。
インプロヴィゼージョンとは、
演奏しながら行う作曲であり、
今更ながら、
例えばこの曲は、初めはロリ
ンズのような、ある音をしつこく
繰り返すところから、リズムの
遊び、モールス信号のような、
パーカッションのようなアプ
ローチから、始める、、、、
そして、だんだんジャズフレー
ズに持って行き、オルタネイト
フィガリングによる、馬のいななき、
象の鳴き声的なサウンドで、盛り
上げる、、、、
など、いろいろな音楽を構成する
アイデアは、実は、膨大な
ストックがあるのでいくらでも
出てくるのだ。
アイデアのストックの、預金
通帳には、数億円相当のアイデア
があり、しかも、それを料理する
腕も、数々の名ドラマーや、
一流プレイヤーとの共演から
学び、いろいろな経験で磨き
上げてきているので、自由
自在なレベルな訳だ。
僕は長いこと教えて来たので、
世間では僕を先生だと思って
いる人が多い。
実は、本当は、僕は演奏家
なんだけどな?と思って
いたが、
気がつくと、自分も無意識
に、先生業に同化しすぎて
来た気がする。(2度目の、
拝金主義からの脱却)
僕に取ってもこれを読んで
いるあなたに取っても、
今こそ設定を変えるとき。
あなたは、自分をどのレベル
に設定しますか?
上のレベルにいきたい人は、
設定を可能な限り上に設定し、
それに見合った努力、勉強、
実戦経験を積み上げて行けば、
設定したレベルに行くのは時間
の問題になる。
最初は女性にもてたいから、
音楽で稼ぎたいからでも構
わない。
自分はどう在りたいかを自分
で設定する事である。
最終的には、人を喜ばせ、
感動を与える、そういうアー
ティストである自分を、
今まで以上に、良くやって
るねと、認め、深く愛して
あげるのである。