劇団鳥獣戯画創立45周年記念公演第3弾
「ハイ、ゑびすホテルです」を観劇。
災害と過疎化それにコロナにやられて倒産寸前の、新潟県にある古いホテル、ゑびすホテルがその舞台。
いつもは閑古鳥のこのホテルになぜかは解らないが、ぞくぞくと集まる宿泊客。
余りに続く不幸の連続に、一家心中を目論む家族に、老いらくの恋の逃避行、駆け落ちの老カップル、一見元気なスキーヤー、実は自殺願望などと、一癖もふた癖もある宿泊客は、実は、数百年前のある戦国武将とゆかりのある人たちだった。
ここからはネタバレの要素があるので、本日の千秋楽にいく予定の方は、ここで読むのを止めましょう。
このホテルは古い時代の宮大工の名人が心を込め、技の限りを尽くして建てた建築物。
豪雪で、ホテルが押しつぶされて全員お陀仏にならんとするところを、数百年の時を越え、幽霊となって救いにくる戦国武将、そしてその家来の生まれ変わりの泊まり客。
なるほど、袖振り合うは他生の縁という言葉もあるが、この世で出会う人々は、必ず前世でも出会っていて、縁の深い人たちだという意味であるのを思い出す。
夫婦や師弟は、親子や兄弟となって生まれ変わっても深い関係を続けるという。
主君とそれに命を投げ出して努める家来の信頼関係の素晴らしさに心打たれる。知らぬ間に頬を伝う涙。(ボビーソロの同曲は有名)いつもの歌って踊って芝居しての鳥獣戯画のス
テージはいつも素晴らしい。
今回は、若い女優さん2名による 健康的なお色気、サンバダンスに、一輪車やサーカス芸も含め、歌って踊って泣いて笑って感動する鳥獣戯画の世界を堪能したのだった。