落語に良く出てくる、江戸持代の、長屋の暮らし。今色々な知識が入ってくる。江戸は、当時世界で一番文化的な都会だった。
まず、その清潔さは驚異、感嘆である。同時期に欧州では、窓から汚物を道に捨てていた時代に、くみ取り式の厠で集めた食べ物のなれの果ては、さらに発酵させて、畑の肥料として利用。
西洋のファッションのハイヒールは、道の汚物を踏まないため、また女性の正装における手袋は、グラスに付いた毒物で毒殺されないためという説もある。
戦国時代に訪日した宣教師のザビエルは、日本人が毎日風呂に入り清潔にしているのに驚き、仲間に、日本人と会うときはちゃんと風呂に入り清潔にしないと相手にして貰えないぞと伝えたという。
落語では喧嘩すると、お前の家の厠は二度と使ってやらないぞ、との話はそう言うわけだった。
また、経済の中心は米であり、大名の給料は米の単位で、何万石という風に表された。これは現代の貨幣理論によると、現状の信用創造により、いくらでも架空のお金を増やせたり。金本位制のように、現物の金属を経済の中心にするより、優れた貨幣制度だという。
というのは、米は、新米、古米とだんだんと価値が下がっていき、価値のある間に使い切らなくてはいけないので、その分経済は良く回るのである。
誰かが、どんどん価値の下がっていく貨幣を作ったら経済は目を見張るように回ると唱えた人がいたが、過去に日本では実現していた事になる。
さて、この大田区のマンションに越してきて2年が経った。目黒も便利で良かったが、日本がなかなか経済成長しないでどちらかというと衰退下降している状況を考えて固定費の安いところに引っ越した訳だが、お陰様で両隣、ご近所様とは仲良くさせて頂いている。
特にお向かいの T さんは80代の女性だが、なんだか叔母のような気がする。
引っ越しの挨拶に菓子折を回りに配ったが、気さくに話しかけてくれる T さんへは、大阪へ行ってきたよとたびたび大阪のお菓子を差し上げると、きんぴらゴボウ作ったから食べなさい、美味しいお漬け物、ポテトサラダと、手作りのお総菜をいつもお裾分けしてくれる。
この前会話していたら、あまり親しくしていると、回りからいい仲だと思われると困る、云々のお話には、思わず微笑んでしまう。
いい仲という言い回しが余りにもクラシックなので昭和の映画の台本のようだ。
菅原道真公が母に、母上、女人というものはいつまで女人なものですかと質問したら、母は灰を掻き回したという。(灰になるまで)
東京にもう40年以上住んでいるが、こんな江戸時代の長屋の住人のような、ほのぼのしたお付き合いが出来るとは思わなかった。
昨年、僕の長男が、お嫁さんと孫二人を連れて拙宅を訪問したときに、Tさんに会わせたら、とても喜んでくれて、僕の孫にお菓子を頂いた。いつも有り難う、Tさんとご主人。
じつは近所付き合いでは、少し失敗もある。
早起きしてベランダから朝日を浴びて伸びをしてしたら、ふとお隣の K さんも、朝日を見ているではないか?思わず「お早うございます」こちらのお隣さんはそれほど親しくないので、すこし気まずい雰囲気に・・・・、そうかここはニューヨークではない(笑)。
ニューヨーカーの人なつっこさは世界一だろう。30代の頃半年間、ニューヨークに住んでいたことがある。場所は Eトレインの Forest hills.
勝手に人の腕を掴んで、時計を見ると、Thank you.
楽器を持って電車に乗っていると、白人の男性が近づいてきて、「お前、日本のミュージシャンだろう?東京で、#&♭の××に会ったら、俺は●●と言うんだがよろしく伝えてくれ!」そこまでやるか???(笑)
ある日、窓から見える環状八号線の向こうに、斜め向かいの H さん夫妻が朝の散歩中だった。別の日に、エレベーターでご一緒したので、早朝の散歩してますよね?と話しかけたら、まるでまずいものを見られたかのように気まずい雰囲気に!(笑)そうか彼はニューヨーカーじゃない。(笑)
でも両氏とも、その後、色々な会話で、無事普段通りに戻ったのでご安心を。
ご近所もつかず離れず,会ったらいつも笑顔くらいがちょうど良い。
フルートの口の傷も治り、それでも調子が悪かったのは、フルート自体が故障していたのが判明し、もう1本のフルートでまた気持ちよく音が出せる。プロデューサーのT氏からはまた新しい演奏形態の提案があり、教室の宣伝はまた新しいアィディアを試すところだ。
アメリカ大統領選で、今までの人類の腐ったところの膿だしが続いている気がする。
批判や怒りに走らないで、毎日を楽しみ、目先の自分のやるべき事に全力で取り組んでいくことにしよう。
今日も気持ちの良い秋晴れ、人類の黄金時代、日本の本当の夜明けはすぐそこです。このタイミングに合わせて生まれてきたんだよね?(笑)
素敵な午後をお過ごしください。