元生徒のE君が、いいメンバーとジャズライブをやって、色々と感想と今後について述べていたので、指針として、リズムセクションとの関わりについてアドバイスを書き込んだ。
以下皆さんの参考に転載、、、、。
、、、E君、大丈夫です。まず演奏を自分が楽しむ、いいメンバーとやっていると遠からず、いい影響が出てきます。
まず、リズム隊の良し悪しが感覚でわかるようになる(初級編)、
いいリズム隊と、丁々発止の経験を積む(中級編)、
リズム隊がショボくても関係なく自分の言いたいことを言えるよう、自分の音楽の内容とリズム感に自信を持つ(上級編)となっています。
リズム隊から、レイドバックがすごいので、なるべく聞かないように努力していますと言われたら、本物です。引用終わり。
通常、ベース、ドラム、ピアノ、またはギターからなる、ジャズのリズムセクションと、
フロントと呼ばれる、管楽器、ボーカリストとの関係は、馬(リズム)と馬車(フロント)、に例えるとわかり易い。
メロディは、色々なフレーズを並べて音楽を構成するのだが、ジャズ(ロックもファンクも、実はクラシックも同様と思うが)のリズムセクションは、スイング感をキープして、常にメロディを支え、鼓舞する役割がある。
メロディは、歌を歌う立場なので、リズムセクションの刻むビートにカッチリ乗ったり、朗々と歌う結果大きく乗っても、結果的には、レイドバックしても良い訳で、その間でフレーズに応じて表現をしてゆく。
僕が師匠松本英彦のスクールに在籍していた頃、良く海外の一流奏者のセミナーがあり、よく参加した。
今考えると、とんでもなく豪華な顔ぶれだったのである。
アーチーシェップや、デイブリーブマンなどが講師だったのだ。
シェップは、コルトレーンや、セシルテイラーとの共演歴もあり、伝統的なテナーも吹けば、フリージャズの世界にもいた事があり、ピアノもプロ級の人。
デイブは、長らくマイルスデイビスバンドに在籍していた。
デイブのセミナーでは、Top of the beat,bottom of the beat の概念を学んだ。デイブ自身もマッコイダイナーのようなビアノを弾き、ジャズフレーズの研究、アウトサイドのハーモニーの研究は、凄いものがある。
C mixo lydian における、アウトサイドノートF# の音にに対して、ピアニストが伴奏できるコードとして20通り以上のボイシングがあり、ノートを取ったのだが、、、。
モダンジャズの父と呼ばれるレスターヤングの演奏は、超アップテンポでも、軽く朗々とゆったり聞こえるのは、bottom of the beat で乗っているから。
日本人で、歴史上レイドバックが出来て、ホリゾンタルなスイング感を持っていたのは、松本英彦tsと、世良譲pであり、その二人に直接関わっていた僕菊地は、日本ジャズの、受け継いだ伝統を伝える人になった訳だ。
僕と共演するリズムは皆、あまりのレイドバックに悲鳴を上げる人は多い。
僕を聞いてはいけないのだ、遅くなるから。
絶対に自分のリズムをキープして欲しい。
でないと僕がレイドバック出来ないから。(笑)