この所、菊地のサックスリフェイスのアンコールが止まらない。
リフェイスとは?
サックスという楽器がどうやって音が出るかというと、マウスピースという口に咥えるパーツにリード(竹べら、実際はフランス産の葦)が付けてあり、それを振動させて金属製の管を通して音が出るのである。通常は長いので折り曲げてある。ソプラノ、アルト、テナー、バリトンの4種類がある。
管体は、金属製、通常は銅と亜鉛の合金である真鍮であり、一見金管楽器と思われるが、木のリードを振動させるということで木管楽器に分類される。
さて、そのマウスピースには、リードを振動させるために、カーブが施されており、フェイシングと呼ばれ、使っているうちに消耗するのである。
リードは1秒間に数百回から数千回振動して、マウスピースを空気のハンマーで叩いている様なものなのでどんな硬い金属でも消耗するだろう。
硬いのはステンレス(ベルグラーセン)など、柔らかいのは、砲金(亜鉛と錫)オットーリンクなど、さらに柔らかいボビーデユコフ(ジュラルミン、アルミニウム合金)など。
リード自体も消耗品なのだが、マウスピースの消耗も結構早く進み、だんだん調子悪くなっていくものなのだ。
サックス奏者である菊地も長年消耗すると新品を買い求める状況だったが、いつもなんとかならないかと思っていた。
以前の師匠がマウスピース職人でもあったので、教えて貰ったその技を発展させて独自の研究の元、自分でリフェイスできる様な段階に達したのだった。
サックスの師匠である松本英彦や、スタジオミュージシャンとして名高く、マウスピース製作者であったジェイクコンセプションさんからも、マウスピースに関する、貴重なアドバイスを頂いた。
最初は生徒さんや知り合いにマウスピースを削ってあげていたのだが、2年前からは一般の方も申し込める様にしてある。
まだ、100本には達していないが、かなりな本数を削ってほとんどの方に驚かれ、喜んで頂いている。
つい最近も、数人の僕に依頼して、その仕上がりが気に入った方から、さらにアンコール注文が来て、嬉しい限りだ。
買ったら数万円する高価なマウスピースが、1万円以下で新品の調子の良い当たりのマウスピースに変身するのだから、サックス吹きには笑顔が浮かぶだろう。
その笑顔を想像するだけで嬉しいし、驚いている様子も想像できる。実際に驚いているサックス吹きを何人も目撃した。子供達にお年玉をあげて喜ぶ顔を見る叔父さん???😄
やはり自分もサックス吹きなので、上から下まで、気持ちよく楽器が鳴り、音程が取りやすく、少ない息でも反応がよくPPが可能で、FFも音が割れず、ダイナミックレンジを広くとれるマウスピースは、皆嬉しいと思う。
全ては、師匠ほか先輩のヒントのお陰なのだ。
興味あるサックス吹きの方はこちらをご覧ください。
2月に出した菊地の最新作、Fabulous は、現行オットーリンク10を独自にリフェイス、ブライトサウンド加工したものです。
今回は、菊地のお気に入りのスタンダード曲だけ14曲をテナー1本で演奏しています。ピアノソロギターソロドラムソロなどは一切なく菊地のテナーを徹底的に楽しめます。
その音色をぜひチェックしてください。