究極の自動運転

2019/08/29

空飛ぶ乗り物を空想し、周りからは、精神病院を紹介しますよと言われてもめげずに飛行機を発明したのはライト兄弟。

100年たった今、世界中を沢山の飛行機がビュンビュン飛んでいる。

鉄道や自動車も無かった昔は、牛で耕し、馬に乗っていたのだ。

フォードが、流れ作業で自動車の、組み立てラインを思い付いたときは、すでに60歳だった。

その自動車も、AIによる自動運転が目前である。

何が言いたいかと言うと、、、まあ焦らないで読み進めてほしい。

今日は、片岡師範代プロデュースによる、菊地康正テナーサックススタンダードアルバム録音日だった。

場所は、とある目黒のスタジオで、録音機材を持ち込んでのレコーディング。アシスタント、写真提供は、Ineko.

今回のコンセプトは、誰でも知っているスタンダードばかりを、菊地康正のテナーサックス、そしてアルトサックス、フルートで、お届けするというもので、3枚のシリーズになっている。

今日レコーディングした曲は、テナーサックスで、Night and day,Invitation,Stella by star light,Oleo,Blue bossa,All the things you are,etc などお馴染みの曲ばかりだ。

さて、アドリブ、即興演奏を聞いて楽しむ、また、研鑽練習している皆さんは、達人の頭の中はどうなって居るのだろうと、興味を持っている人、不思議に思っている人は多いだろう。どうなってるんだろうと。

僕は、プロ奏者としては、46年目に入った。

19歳の頃は、とにかく、サックスの奏法もわからないまま、レコードコピーを始め、コルトレーン、ロリンズそっくりに吹けるようにと研鑽を続け、

その後4人の先生、渡辺冽さん(サックス)、松本英彦先生(サックス)、三木敏悟(音楽理論、作編曲)、西沢幸彦(フルート)にも出会い、学び、実践でも多くの偉大なアーティスト、歌手、奏者とも共演して練習し続けてきた。

さて、今日のレコーディングは、ほぼ自動運転の車のようだったのだ。

、、、良かった、ようやく繋がった。(^^♪

頭の中で、コード進行をイメージすると、自然に、コードの響きがイメージされ、ガイドトーンラインや、色々なフレーズが、瞬時に思い浮かぶ。

問題は、また、目標は、その音の素材を使って、如何に、ストーリー性があって、面白い展開、スリルのあるソロを組み立てるか?

各々のフレーズは、今までの人生経験を載せた歌でなくてはならない。

音、フレーズ自体で問答無用で、魅了しなくてはならない。

お陰様で長年の修練により、ほぼ自動的に浮かんでくるフレーズを如何に脚色して、お芝居にしてゆくかと言うところは、

まるで、作家であり、脚本家であり、演出家であり、主演男優でもある、ロッキーのシルベスター・スタローンの様だと気が付く。

水道の蛇口をひねる様に、フレーズはジャブジャブ思い付き、そのとおり吹けるのは楽しい。(^^)/

楽器、歌、ダンス、演劇、練習中の皆さん、どの段階でも楽しめますよ。

だけど、30年、また、40年続けると、自動運転の楽しみがある事をお知らせしておきたい。

勝手に自動的に、何でも演奏できて、演出家として自分をコントロールして演ずる楽しみ。

ふふふ、これは味わった者にしかわかるまいて。(^_-)(*_*)