昨日は、ニューアルバムレコーディン初日。自由が丘ノアスタジオにて。
昔は、一時間数万円のレコーディングスタジオにて、数日で数十万という予算を掛けないとレコーディングは出来なかったものだが、
ノートバソコン他の簡易な機材でもそこそこのいい音でレコーディングできる良い時代だ。
伴奏も人間ではなく、いや元は人間が演奏した音を入力し、音楽ソフトで生成した音源を編集して、いかしたオケが作れるいい時代だ。
この日は、師範代の片岡が製作したラテン系の2曲、Blue Bossa,Samba de Orphe.
アレンジで途中でスイングになるところは、僕の経験からアドバイスして、ドラムとべースのタイミングをうまく調整して貰い、まるで一流奏者が生で弾いている様なスピード感が達成できた。仕上がりが楽しみ。
自作アルバムをたくさん出している、シンガーソングライターの、Ineko さんは、この日はレコーディングのアシストで参加してくれたが、このアルバムのジャケットデザインを担当してくれるのでそれも楽しみだ。
JASRAC会員でもある僕は、著作権関係の手続きと演奏、オケ製作のディレクションを行い、チームワークもバッチリ。
録音したラフミックスの演奏を聞くと、高音は、松本英彦、スタンゲッツ、中低音は、ジョーヘンダーソン、ロリンズ、アーニーワッツとの共通点がある。
サックスのマウスピースは、オットーリンク現行モデルのメタル10番をさらにロングフェイシングにしてあるので、独特のふくよかな音色が、気に入っているのだが、
息の量はやはりかなり要るので、日々の鍛錬を怠るわけには行かない。
韓国初のサックスメーカー、Kim's tenor sax は、ブロンズブラスに銀メッキと聞いているが、何年経っても錆びてこないのは、もしかしたらクロームメッキなのか?
フィルバロンのGPネックと組み合わせて使っているのだが、音がいい感じに練れて来た。やはり楽器は育てるものなのだと実感する。
師匠松本英彦から学んだのは、ホリゾンタルなスイング感である。
具体的には、ジャストとレイドバックの間で、リズムセクションに対して色々なタイミングを吹き分けてスイング感を出してゆくのだ。
聞いている人には気持ち良いのだが…僕と一緒にやるリズムセクションはかなり苦労することになる。
僕の演奏を聞くと必ず遅くなっていくので、聞かないで聞けと言うのが僕の要望で、長年付き合っているベースの、菅原君も、やはり大変だと今でも言っている。
フルートもちょっと油断したりサボるとてきめんに、音の、品格が落ちてゆくので、一生練習し続けるアスリートかダンサーの様な生活だね?
音に品格があり、知性に満ちて人生の味わい溢れる演奏とファンに思って貰うには、それなりの日々の研鑽しか無いのだ。
皆様も、今日も素敵な一日をお送りください。