久々に、クラシックのコンサートを鑑賞

2019/03/11

久々に、クラシックのコンサートを鑑賞。

山下一史指揮、千葉交響楽団(プロオケ)、ビアノ外山安樹子、八千代少年少女合唱団。場所は、千葉県八千代市民会館。

今日聞けたのは、キャンディード序曲(バーンスタイン)、

バレエ組曲火の鳥(ストラビンスキー)、

唱歌の四季(おぼろ月夜、夕焼け小焼け他)、

ラプソディインブルー(ガーシュイン)、

ボレロ(ラベル)というプログラム。

先入観を持ちたくないので、印刷物は、一切読ます、客席の人となった。

オーケストラは、色々な楽器の音が聞けて、作編曲者が台本を書き、役者が演じ、指揮者は、それをまとめる、一つの、社会だなあといつも思う。

バーンスタインは、あのウエストサイドストーリーの作者でもあり、彼のハーモニーは決して古くない。昔彼のテレビ番組をまとめた本は今でも愛読書だ。

バーンスタインの本を引っ張り出してみた。音楽の喜び、The joy of music by Leonald Bernstein 吉田秀和訳 音楽の友社、昭和41年の本なので、50年以上前だ。

ベートーヴェンの作曲法、ジャズの仕組み、指揮法、バッハの音楽のアナリセなどが譜面付きで載っている、稀に見るレベルの高い音楽入門書であることを再認識した。今の自分にピッタリの本だ。

ストラビンスキーは、後に春の祭典の超モダンな、今聞くと、上質な映画音楽の源流となる作品群を生み出す巨匠だが、この時代はまだ新古典主義、ロマン派の感じが残る。

アメリカが生んだ偉大なガーシュインは、最初はヒット曲作家で、サマータイム、ザマンアイラブを始めとして300曲以上のスタンダード曲が残っている。

クラシック作品で代表的なのがこのラプソディインブルーで、当時のジャズの濃厚な影響がある。

30代で亡くなっているか、その作品の多さと、密度は天才の名に相応しい。

外山安樹子という人は、ジャズの現場では僕とも付き合いは15年以上になるが、こういうプロの、クラシックオケとの共演は初めて聞く。期待が膨らむ。

そして、期待に違わぬ素晴らしい演奏を繰り広げてくれた。いつものあのキレのあるスピード感溢れる、美しい音色は、ジャンルが変わっても、全く変わらずで、外山安樹子は、外山安樹子だった。(^^)

三善晃氏は、素晴らしい作曲家で、今日聞いた童謡の編曲も、色々な楽器の組み合わせのめくるめく色彩あふれるオーケストレーション、意外だが、自然に聞こえてしまう転調などに感動した。

今日やられてしまったのは、多分中学生の男女、殆ど女子による、澄んだ美しい歌声の童謡唱歌の数々、理由は、分からないが、歌声が聞こえ始めた瞬間から、色々なことを思い出すのかオジサンは、涙が止まらないのだった。(TT)

指揮者の山下さんは、カラヤンのアシスタントをしていたという、世界に認められた指揮者だが、子供の声は、ズルいという意見に賛同する。問答無用で感動させられるではないか?

もちろん、山下氏とオケメンバーの熱演は特筆に値する。

最後のボレロは、クラシック版水戸黄門だ。

結末も展開もすべて分かっているのに、乗せられて、やはり感動してしまうからだ。

ただ最後のあたりのボレロのメロディを吹くブラスセクションのアーティキュレーションは、外国人が日本語を喋るようなたどたどしさがあり、僕に指導させてくれればと残念な思い。

同じ譜面でも、本当にいろいろなアーティキュレーションが存在するので、そのメロディが一番生きるお化粧をするべきだろう。

オーケストラのステージマナーについて、一言申し上げたい。

ステージに幕がないので、本番前に、お客さんが入っている状態で、自由に、ステージで練習するのは頂けない。

電車で化粧する無神経な若い女性と同列の非常識に思える。学生オケや市民オケなら許されるだろうが。

マナーの悪さから、音が出るまでアマオケだと思っていた。

音楽とは非日常であり夢の世界である。夢を演ずる役者が、本番前に、お客にセリフの練習を聞かせたり、楽屋を見せてどうするのだ?

オケ責任者に猛省を望む。

さて、いろいろな意味で感動が多い素晴らしいコンサートに招待してくれた外山安樹子さんに感謝。

ますます、ジャズ、クラシックピアニスト、作曲家として、才能と人気を伸ばしてほしい。

写真は昨年の着物姿の外山さんと、カオリさん。このメンバーでのライブは今月26日、赤坂トナリテです、楽しみです。

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