★サックス、フルート・ジャズソロ上達へのヒント

2018/12/10

以前は良くやっていたのだが、今日は生徒さんのために、ポータブルCDプレーヤーをレッスン会場に持ち込み、対抗アドリブ練習の実演をしてみた。対抗アドリブ練習とは何か?

ジャズミュージシャンの勉強、練習はいろいろ有るが、楽器の基礎練習、ロングトーン、ダイナミクス、タンギング、各種キーのスケール、パターン練習、その後にフレーズ練習、大事なのが、レコードコピーである。

売っているコピー集を買ってきて、youtubeなどの音源を聞きながら、譜面を見て行く。譜面通り吹ける様にさらい、最終的に音源と一緒に吹いてなるべくそっくりになるように練習する。これはプロを目指す人は、各自の楽器でほぼ全員やっていることだ。

更にその上を目指すのに必須なのがこの、★対抗アドリブ練習である。

今日使用した音源は、たまたまアルトサックスの生徒さんが連続したので、Art and Zoot からWee (Allen's Alley),そしてデイビッドサンボーンの、Pearls から、Willow weep for me である。

これは、音源のソロをそのままなぞるのではなく、ワンフレーズ事に、今聞いたフレーズに相当する、パッション、密度を持った★自分のフレーズを繰り出していく練習・・・である。フレーズは自分のものを出していく。

アメリカのジャズミュージシャンでレコード、CDを出している人たちは、自分たちの予想より数倍すごい人たちだと思いなさいとは、若いときに先輩から良く言い聞かせられた言葉である。

コピーも大事、分析も大事だが、自分のスタイル自分の語り口ができあがった人は、どんなに世界的に有名な人であろうと、人のフレーズは頭に入ってこないし、入れる必要もない。

それより、同時に対抗して、同等か、それ以上のクオリティの自分のフレーズを繰り出すよう努力すること。

音色、フレーズのセンス、歌い方、格好良さで世界の名手に、勝負をかけてみよう。

知らない間に、対抗相手の偉大な音楽遺産は、自分に乗り移ってくる。大丈夫、投下した時間とエネルギー、投資した資産は、何倍にもなって君の元に、帰ってくるのだ。

君の演奏は洗練度を増して、説得力もアップして行くはずだ。