新しい引っ越し先は、多摩川が近い。
ソニーロリンズは、昔、ジョンコルトレーンに追い上げられて、引退したときに、ブルックリン橋の下で練習したという。
Bridge は生まれ変わったロリンズの暖かみのある演奏が聴ける素晴らしいアルバムだった。
初期の韋駄天ぶりを発揮するロリンズも素晴らしいが、復帰後の、On Inpulse,Alfie も素晴らしいアルバムだった。さらに引退後の Next album も好きだったな。
ぼくも都心から離れて、心機一転、多摩川に掛かる橋の下で音出しをしていると、少年野球のメンバー、ジョギングの人たち、犬の散歩や、犬と遊ぶ人たちなどに出会う。
新幹線や、東海道線が鉄橋を通ると、どんなに大きな音を出してもかき消されるので、音に関しては何の心配もないのだが、風の強い日は、譜面代がなぎ倒されたり、風上に向かうとフルートは音が消されるので、風下に向かって吹く、太い柱の陰で吹くなど工夫が必要だ。
鉄橋の下は、適度に残響があり、ホールでリサイタルをしている気分で練習できるので、精神衛生上も良く、また無理に鳴らそうとしないので、唇にも負担が掛からず自然な奏法になるのがいい所だ。
ボランティアで、トンネル下の土壌を地ならししているお爺さんに、フルートの稽古をしていたら、「あんた上手いね?」「それはどうも。」(^_?)?☆
もし、僕の練習メニューが気になる人がいるかもしれないので少し紹介しようか?
★フルート:日課練習は、バッハのパルティータ3曲、バッハのソナタ数曲、ケーラー中級の難しいやつ、これらを譜面通り、また2,3の違うキーで行う。現代音楽のエチュードに取り組んだり、フランス現代の曲に取り組むこともある。
ジャズの練習は、スケール、パターン(3度、3度バリエーション、3,4,和音、コンディミ、ホールトーンなど)ののちは、キーだけ決めて、思いつくフレーズをどんどん吹いてゆく。
あるキーで可能なフレーズを違うキーで試みる場合が多い。曲は、ドナリー、エアジン、secret love などを速いテンポでフレージングのチェックをしているときが多い。
★サックス:リードの調整に時間を掛ける。
やはりパターン練習から、キーだけ決めて思いつくフレーズをこねくり回しているときが多い。フラジオ音域を、通常音域となめらかに繋げてフレージングするなど、まだまだやりたい可能性を試したい領域はあるので、時間があると試している。
サックスは長年吹いて居るし、ステージで上手くいった演奏の体験も多い。
サックスを吹く自分は、普段の自分とは別人格で、例えると、ライオンか虎のような猛獣を飼っている感じに近い。
必要な餌を与えて(音楽の素材や、自分の人生経験)成長を見守り、飼っている、同居している感じに近い。
ますます、ビーバッパーである自分に戻ってゆく気がする。
ジャズフレーズは語るように吹く。語っているように聞こえる所が面白い所だ。
米国のアフリカ系アメリカ人の音楽方言であるジャズの伝統を守り、日本人にも広く伝えていきたいものだ。
大阪では、今回は、ライブ3連発。
9/21はラグタイム大阪でサックス・マシーンズライブの後は、
9/23,桃山台ターン
9/24,逆瀬川バックステージと続きます。近郊の方は是非お待ちしています。