夏にぴったりの1曲を貴方に

2018/07/25

皆さんに夏にぴったりの音楽をお届けしよう。

タイトルは「Spring wind」春の風 だけど、夏の雰囲気がある。20代の頃、曲を仕上げるのに難渋していたが、30代になると、ひょいひょいと曲が書けた時期があった。

サックス・マシーンズライブの当日、ピアノを弾きながら何か出てこないか、探っていた。僕の場合、ピアノのイントロと、何かワンフレーズが出てきたらしめたもの。それを1曲に仕立ててしまうのはそんなに難しいことではない。

ボサノバのリズムと、ソラシドレドシドミ~というメロディを思いついたので、一気呵成に30分で1曲を仕上げてしまった。

工夫したのは転調である。結果的には、イパネマと同じ長3度下に転調した。♭3-4個というのは、母性的、懐かしい感じなのでこの部分は回想シーンである。その日は、いそいで木管用のアレンジを施し、電車の中で写譜をし、本番にのぞんだ。

クラブのステージでこの曲を演奏しながら、まるで傷ついた心が癒されていくような、不思議な幸福を味わったのだった。曲を作るのには苦心するけれど、曲をバンドメンバーが演奏してくれ、そしてそれを聞いている聴衆が、心が洗われ、癒されているのを見るのは嬉しいことだ。?作曲家の喜びを感じた日であった。

2000年発売のサックス・マシーンズに収録したが、


今夜の演奏はその数年後の、アルソ出版の「ザサックス」の雑誌のため録音である。歌手の稲里 ひろみさんにもコーラスで参加してもらった。

この曲でひととき夏のリゾートを楽しんで頂ければ幸いだ。