ブラジルの名作映画「黒いオルフェ」

2018/07/05

28年前の録音で、菊地康正がアルトサックスで演奏する「黒いオルフェ」を譜面付でアップしました。

 

処女作「Play the jazz sax」に収録されています。1990年録音。まだバブルでした。

楽器のセッティングは、ヤマハカスタム855,ビーチラーメタルのマウスピースでした。こうやって聞くと、フレージングは、今と変わらないともいえるし、今はもっと空白を上手く使うようになっている。

音程も少し怪しいが、溢れる歌心とフレージングを聞いて欲しい。あらかじめ譜面を書いてその通りに演奏しています。

長い間探していた、黒いオルフェの映画も見つかり。じっくり見た。

オルフェは、黒人の電車運転手で、サンバの歌手、ダンサーでもある。婚約者が居るにもかかわらず、新しい彼女と、愛の冒険へ。・・・それは、婚約者は怒るだろう。

新しい彼女は、美人だが、謎のストーカーからも追われて、今度は、新しい彼氏の婚約者からも、憎まれて殺されそうになり、実際は、そのストーカーに追いかけられて・・。

彼女の亡骸を運んで帰宅しようとすると、怒った婚約者は、彼の家に放火、しかも大きな石も投げつけられて・・・。

想像していたロマンチックな悲恋と言うよりは、浅はかなカップルが、二人とも恨まれて死んでしまうと言う何というか、漫画チックなお話しだ。

ジョビンやボンファの素晴らしい音楽や、当時の黒人の暮らしぶりが見えて微笑ましい映画。

フェリシダージやオルフェのサンバのオリジナルが見られて良かった。あの幼い子どもたちも今頃は、60代確定だろうね?(笑)

米国の南部と同じで、ブラジルも植民地奴隷制の歴史がある。そしてサンバボサノバの先祖に当たる、ショーロを持つ国。

音楽文化の豊かさは、やはり、欧州+黒人と南米の風土なのだろう。

ブラジルの歴史・・・https://ja.wikipedia.org/wiki/ブラジルの歴史