訪韓最終日は、風光明媚な、寧越(yeoung Wol)を後にすると、スウォン、インチョン、ブチョンにある、サックス教室数カ所を訪問、どこに行っても、エルフ社の、伴奏機が常備してある。
これは、ジャズポピュラーの曲のデータが入っていて、音が出て、楽譜を表示し、キーもテンポも変えられるという優れもので、2年前に訪韓したとき、僕は、エルフ社の製品に、ジャズ曲を10曲入れている。僕の音は聞けないが、アドリブを人力でデータ化したもの、MIDIファイルが聞けるというわけだ。じっさいどんな曲でも伴奏は出るので確かに練習にはなるし、この前の Saxopia でもほとんどはこの伴奏機でサックスのみ生という感じ。そうそう、バンドが付いて、ドラム、サックス、ギターが加勢した曲も多かった。でも基本はこの伴奏機である。
韓国の一般の生徒さんは、年配者が多く、ほとんどは、韓国歌謡をサックスで演奏したくてやっている人々。そこにジャズのアドリブを聞かせるとどういう反応なのだろうか?
アップテンポのA列車や、ダニーボーイ、韓国ポップス、フルートでベサメムーチョなどのプログラムで数カ所で演奏。前回日本でもあったことのある、30代の若者クヮク君の教室では、若い女性の生徒さん、キャンディダルファーもやっている、ファンク系の曲の吹き方について質問がった。フィルインで何かやりたいのだが、と言うので、ブルーススケールで数個フレーズを提示すると、ちゃんと聞き取って吹くあたりはさすがで驚いた。リズムの乗りが、根本的に腰で取ることを知らない様だったので、歩き方から始めてかなりビートを理解したようだった。
もう一人の女性の生徒さんも、ポップスの8ビート系もリズムが合っていないので、歩く練習から。伴奏機だけでやっていると、生のドラムやベース、ピアノを見たことがないのか、体の動きをまねて、上手さを吸収する機会がないのだろう。
帰りの飛行機の時間ぎりぎりまで、数件の教室を訪問して、このツァーは終了だ。インチョン空港への海上の長い橋は初めて通ったが、素晴らしい眺望だった。長らく、インチョン空港はアジアのハブ空港であったが、最近では、日本の成田、中国に追い上げられ気味との声もある。
最先端の科学技術と、先進的ITの国、辛いもの肉料理の国、そして歌謡曲演歌が大好きな国、北朝鮮が態度が軟化してきてるが、長いこの国の悲劇が終わり、一族融和の日が来ることを願わずには居られない。さらに詳しく。